伊勢「赤福」の3月1日は、朔日餅の日ですね。本日のおもてなしは、春の足音が感じられる「よもぎ餅」とお雛様にちなんだ「あられ茶」のおもてなしでした。
栞によると、古来、よもぎは「魔除草」と呼ばれ、久しく食されてきました。昔、三月三日に蓬餅をお雛様にお供えしたのは、香り高く繁殖力の強いよもぎを餅にして子孫繁栄・無病息災を祈るためです。
三月の「よもぎ餅」は、よもぎの持つ色と香りをそのまま練り込んだ餅生地で、つぶ餡を包んでいます。
女児のすこやかな成長を祈る上巳(じょうし)の節句(桃の節句)にちなんだ餅菓子です。
なるほど、弾力のあるお餅とまろやかな粒あんのコラボは、どんな厄介もはね飛ばすでしょうね。くせになる美味しさでした。
焙じた番茶に色とりどりの香ばしいあられを浮かべたお茶は、見た目がにぎやかで、上品で独特の味でした。伊勢や松阪周辺では、田舎あられをお茶碗に入れ、お茶をかけて食べる習慣があります。
赤福本店の店頭には、朱塗りの竈(かまど)を据えてあります。この独特な形の竈・三宝荒神(さんぽうこうじん)は、むかし伊勢参宮の折、お足の弱いご婦人らに愛用された三人乗りの馬の鞍「三宝荒神」を造詣化したものだそうです。三宝荒神には別の意味があり、三宝を守る火の神を「三宝荒神」と言い、これを竈の神さまとして祀っていて、赤福本店で出す番茶は、この竈で沸かした湯を使っています。130年続くのれんの下にある、おもてなしの象徴でもある竈ですね。
NHKのスタッフが取材に来ていて、いつ放送かわかりませんが、伊勢神宮と赤福を特集するようです。きっと見る人を歴史と伝統が魅了することになりますよね。
伊勢・内宮のお祓い町にある赤福本店は、伊勢らしい切妻屋根が高く、正面に掲げた横書きの大きな看板には金色で赤福と創業宝永四年のシンプルですが、重厚な文字がかかっている老舗です。お伊勢参りの後には一息つきたい処です。
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