エナジー列島!中央構造線


  3月11日に東北地方関東大震災に見舞われましたが、世界でも有数のエナジーフィールドを持つ日本列島で最大規模の断層と言われるのが、中央構造線です。この断層に周辺には、日本の多くの聖地があります。
 断層というとやはり地震のことを思います。断層が動けば被害をもたらす大きな揺れを伴うこともあります。大自然には情がありません。しかし、地球という大フィールドから見れば「普通の営み」なのです。

  中央構造線は、九州の阿蘇山から四国の石鎚山そして紀伊半島では、高野山、三輪山、櫛田川沿いを伊勢、二見が浦へ。それから伊良湖岬から天竜川を通り諏訪へ至り、東へ向かい大宮市の氷川神社から鹿島神宮で太平洋へ出る赤いラインが日本最大の断層です。大地から、地球の巨大なエネルギーがいいレベルで放出されていると考えられています。
 その中央構造線を歩いたのが空海です。遍路で有名な「四国八十八か所」。中央構造線に沿って空海由来の真言密教の寺と鉱山が多くあります。空海の右手の錫しゃく杖じょうは、鉱山師の持つ錫杖と同じといいます。
  

  高野山開山にあたり、空海を導いたのが、「丹生都比売(にうつひめ)」。丹生は「辰砂」。辰砂は「水銀朱」といわれ、水銀の原料である。紀伊半島には、丹生のつく名が多く存在します。
  金の出るところに水銀は必ずあるという。反対に、水銀のあるところに必ず金があるとはいえない。修験者たちは、不老不死の薬・錬金術的存在「丹生( 辰砂・水銀)」を求めて、山に入った。山のどこに行けば、どんな薬草があるか。どこに辰砂があるか。各所を歩いた結果、中央構造線である断層部に注目したのです。

  松阪の郊外の多気町丹生もまた、中央構造線の断層があるところです。奈良時代には、有数の水銀の生産地で、奈良の大仏さんの建立にこの地から運ばれ、伽藍の完成でこの地は大いに繁栄しました。空海(弘法大師)は、唐から帰国して6年後の弘仁元年(810年)、ここに立ち寄り、5年後の815年に、神宮寺のお堂・七堂伽藍を建立したといいます。

  当時の水銀抗は、山の頂から中心部に向って斜めに掘り進んでいて、坑道は鉱脈の部分のみを採掘した「狸掘り」という方法であったようです。現存する旧抗はおおよそ100箇所近くあると言われ中でも最も大きいのが現存する洞口といいます。
 室町時代から段々衰退に向っていったが、丹生水銀から射和軽粉・松阪商人・江戸の伊勢店とその活力が伝えられていったとも言われている。
 昭和40年代になって、斜距離で地下165mまで掘り下げ豊富な鉱脈が発見され掘り出されたが、今は中止されたままで、丹生の水銀は今も地下に眠っているようです。


  今も坑道跡と製錬器が残されていますので、見ることができます。丹生のお大師さんにお参りして、「まめや」という地元の野菜など食材を使ったバイキングスタイルのレストランも人気ですので、お訪ね下さい。立梅用水沿いにアジサイがたくさん咲く6月がおすすめです。

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春、見つけました!


  今日の午前中、今年2月7日に国の史跡に指定された松坂城跡の石垣を通りかかると桜の蕾が大きくふくらんでいるのが見られました。そして一つ二つ桜の花が咲いているのを見てけましたよ。このところ暖かくなってきたので、春がすぐそばまで来ているのを実感しました。大地震と津波そして原子力発電所の大災害に被災された東北への応援をしようと市役所へ募金してきた帰りでしたので、桜前線が北上するとともに復興が進み希望が見えるようになり、日本中が元気になることを願っています。今、日本は、戦後最大の危機ですから、必死で助け合いましょう。みんなつながっています!


  各地で桜まつりなどが自粛される中、松阪市では、今週の日曜日に本居宣長翁を顕彰する「宣長まつり」が松阪城跡を中心に予定通り開催されることになりました。日本を明るく元気にしようという思いでみなさん楽しんでいただきたいので、宣長さんも大好きだった桜が少しでも多く咲いてくれるといいですね。

  本居宣長記念館に立ち寄り、吉田館長さんにお会いして、少し打ち合わせをしている中で、宣長さんの桜への思いと日本人についてお話を聞くことができました。「しきしまのやまと心を人とはば、朝日ににほふ山ざくらばな」は、戦時中に日本人の死に対する潔さに使われたことが残念で、宣長さんの思いとは違うことをいろんなところで説明しているそうです。
  宣長さんは、桜の散ることと、人の人生の終わりは似ていると感じていたようで、とりわけ日本人には、桜の花が合うと思っていたようです。館長さんは、ただ、満開の桜の花を見るのではなく、緑の葉が青々として、その後、葉が落ち寒い冬を耐え、蕾がふくらみ花が咲くという成長があるという思いを持ちつつ花見をしてもらいたいと言われました。

  4月3日の宣長まつりでは、松阪公園(松坂城跡)において「宣長エッセイ」の表彰、今年度「クイーン松阪」の発表、ステージイベント、青空バザー、お茶会が行われ、本居宣長記念館では、鈴の屋で「宣長さんミニ講座」と昨年初めて企画され、好評を得ました吉田館長がガイドをして宣長さんゆかりの地を歩く「国学の道」巡りが午後3時からスタートします。
 松阪公園内の本居宣長旧宅を出発し、本居宣長ノ宮や樹敬寺、宣長が賀茂真淵(かものまぶち)と運命の出会いをした新上屋跡(しんじょうやあと)、魚町の旧宅跡などを約1時間半かけてたどる予定です。この機会に是非参加してください。

  宣長さんを知ることは、「もののあわれ」がわかることです。

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別世界のホテル


  南紀白浜温泉にあるホテル川久は、海に浮かぶように建つ城のような豪華ホテルです。テーマは「別世界」ということで、白浜の温泉街にはマッチしていないかもしれません。
  20年前、バブル期に会員制として作られたホテルは、今では考えられないような贅沢な建材を使って、贅の限りを尽くした建物です。
  中華風、欧州風、イスラム風と混ざり合った建造は、色々なテイストが不思議なハーモニーを造り出しています。

  ホテルに入ると、広い中央ロビー、床のモザイクの素晴らしさはさることながら、高い天井ドームを支える立派な柱、この青い高そうな人口の大理石柱、1本で1.5億円だそう。それが26本もます。
床のモザイクはイタリアから職人を呼んで手作業で作られたもの、天井はフランスから職人を呼んでこれまた一枚づつ金箔(それも22.5金という純度の高さ)を貼り付けたものだそうです。外装の煉瓦はイギリス製、レストランのフレスコ画はイタリア人画家のもの、壁には2世紀頃に作られたアンティークビザンチンモザイク、などなど、とホテルのどの場所を見ても、とにかく今では絶対に造れない、恐ろしいこだわりようです。

  お部屋が全てスイートルームであることや、お料理が豪華なことなど宿泊施設としての高級感を持たせているようです。少し気になるのは、あまりにも広いのと特別品が多いので、メンテナンスが大変なようで、一部に輝きがなくなっているのが残念です。しかし、多くのプロの技が散りばめられた建物自体には、素晴らしい価値があるように感じます。丹精込めて仕上げられた、まさに芸術品です。

  白浜温泉で名門と言われた「旅館川久」は、1949年に創業し、昭和天皇も宿泊した木造純和風であった建物を建て替えることになり、安間氏の親族の間で鉄筋にするか木造の和風の旅館にするかで論争になり、結局のところ、鉄筋の建物になったとのことです。
 当時は世の中はバブル経済のまっただ中であり、川久の建物も約400億円をかけて安間氏が創った。しかも ホテルは会員制のホテルで、会員であっても一泊の値段はかなり高額であったようです。しかし、バブルであったのでお客様もたくさんきていたとのことでありましたが、バブルがはじけて、?川久は破産してしまいました。1999年北海道を地盤とするホテルグループの?カラカミがこのホテルを買収し、子会社としたので、現在は、会員でなくても宿泊でき、平日なら安いパッケージプランもあります。一度、別世界をご体験ください。

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櫛の伝説


 櫛伝説とは、皇女「倭姫命」が第11代垂仁天皇の命を受け、皇祖神「天照大神」の鎮座地を求めて諸国を巡行されていたとき、倭姫命が「竹田の国」と呼んでいた地で頭に飾していた櫛を落とされたので、その地に櫛田神社を定め、櫛田という地名もそこから起こったとされます。また、曲がっていることをクシ、クネと呼ぶことから名付けられたとも言われています。

  櫛田神社には、2006年の9月4日(櫛の日)に三重県美容業生活衛生同業組合さんによって建立された「櫛の碑」が、神社前にあります。全国の理美容関係者から信仰があるようです。いつもお花が置いてあり和みます。

  社伝では垂仁天皇22年(紀元前8年)に倭姫命が天照大神を祀る場所を探す旅の途中でこの地を案内した大若子命を祀るために創建されたとされる。江戸時代の明暦頃に社殿も失われ中絶となったが、享保年間に再興された。
 翌明治41年(1908年)2月11日に山添町の神山神社に合祀されていましたが、櫛田の氏子たちが分祀を希望し、昭和8年(1933年)2月1日に現社地に分祠されました。

  ご祭神は、大若子命・櫛玉姫命・須佐之男・天忍穂耳・市杵島姫です。


  福岡市の博多の繁華街にある櫛田神社は、天平宝字元年(757)に、松阪市の櫛田神社より、大幡主大神 (おおはたぬしのみこと)を勧請し、創建されたと伝えられている。社殿の中殿に大幡主大神、右殿には天照皇大神、左殿に素盞鳴大神が祀られています。
 本家、松阪より有名なこの神社は、古くより博多の氏神・総鎮守として信仰を集めていて、7月の博多祇園山笠や10月の博多おくんちなどの祭事をおこなう。5月の博多松囃子(博多どんたく)は厳密には櫛田神社の祭事ではないものの、松囃子一行は櫛田神社から出発するしきたりになっている。地元の博多の人々からは「お櫛田さん」と愛称で呼ばれています。九州に行かれたらぜひ参拝してください。

  松阪の櫛田神社は、小さくてこじんまりしていますが、きれいに掃除がされ、お花が置かれているので、気持ちよくお参りができます。

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勇気をいただく荒祭宮


  伊勢神宮・内宮において御正宮の次とされる、別宮(わけみや)第一位の「荒祭宮(あらまつりのみや)」は、天照大御神の荒御魂(あらみたま)をおまつりしています。祭事や供物も御正宮に準じて行われます。「皇太神宮儀式帳」によれば、創建は西暦804年以前で、神明造となっています。ご祭神は、「天照坐皇大御神荒御魂」(あまてらしますすめおおみかみのあらみたま)です。

  伊勢神宮(正式名は神宮)は別宮、摂社など125の宮社がありますが、皇大神宮、御正宮を参拝したら第1の別宮である荒祭宮に必ずお参りしてください。外宮第1別宮の多賀宮(たかのみや)とともに14ある別宮のなかでも別格の扱いです。荒祭宮が別格である証拠になるのかわかりませんが、ここには、鳥居がないのです。


  内宮の敷地は広大ですが、御正宮の参拝から参道をもどり、巨大な杉の大木の方へと右に入ると、御稲御倉(みしねのみくら)があり、ついでつきあたりの外幣殿(げへいでん)を過ぎると、正宮の裏側(北側)に出ます。さらに進むと左手に下りの石階があり、「踏まぬ石」を捜しながらここを降りると前方やや小高い場所に荒祭宮を仰ぎ見ることができます。少しアップダウンがありますが、この場所を通ると、大きな木々に圧倒されつつ玉砂利を歩く心地よさに深呼吸します。そして、清々しい空気につつまれながら、神様と自然への感謝をすることになります。

  御正宮の裏側から、荒祭宮に向かって55段の下る階段がありますが、上から41段目中央のところに「踏まぬ石」があります。天という字に見えるので、天から降ってきたという説もありますが定かではありません。通常、神宮あるいは神社においては、中央は神様の通り道といわれていて、私たちは左右に避けて歩く事が望ましいとされていますので、踏むことはないと思います。すごくパワーがあるということはないのですが、気を付けて探してください。なにか得をした気分になります。

  荒御魂は、御正宮に祀られている穏やかな「和御魂(にぎみたま)」に対し、活動的で積極的なはたらきをされる御魂です。新しいことを始める時や困ったことがある時に前向きな力や勇気をいただきたいと願い人がお参りするといいでしょう。御正宮では日々生かされていることに感謝をし、荒祭宮でお願いをするのがいいと思います。

  日本独特の人と人の心を表現に、一霊四魂(いちれいしこん)があります。
 一霊とは、「直霊」と書き「なおひ」と読みます。四魂とは、「荒魂・和魂・幸魂・奇魂」のことです。読み方はいろいろありますが、「あらみたま・にぎみたま・さきみたま・くしみたま」か「あらたま・にぎたま・さきたま・くしたま」でしょう。
 「荒魂」は、「破壊」「創造」「再生」を現し、「新魂」とも通じる。
 「和魂」は、「幸魂」と「奇魂」の性格を持ち表現される。
 「幸魂」とは、運を導き幸に転ずる力・働きを表現される。
 「奇魂」とは、人を奇跡で導き直接的に幸に転ずる力・働きを表現する。
 これら四つの性格は、「荒魂=和魂=幸魂=奇魂」の並列の存在関係です。(これは性格が同等というのではなく、その位階が、価値が同等と云う意味です。
 荒魂には「勇」、和魂には「親」、幸魂には「愛」、奇魂には「智」というそれぞれの魂の機能があり、それらを、直霊(なおひ)がコントロールしているとのことで、勇は、前に進む力、親は、人と親しく交わる力、愛は、人を愛し育てる力、智は、物事を観察し分析し、悟る力といことになります。

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