宣長十講の今年のテーマは、場所です。宣長翁にとって松阪だけでなく特別な場所がいくつもあります。少年の頃から憧れた京都、賀茂真淵先生が活躍した江戸や遠州と互いに研鑽した谷川士清の住む津もあります。また『古事記』や『万葉集』の舞台となった出雲や大和そして九州でしょう。
今回の講師は、千葉大学で風土記の研究をされている兼岡理恵先生で、講義は、「宣長と神話世界のトポス(場所)をよみとく方法」でした。受講者は、年配の方が多く100人以上もいらっしゃったのに少し驚きました。
神話・伝承世界における場所について、実際に存在するところ(伊勢、出雲、日向など)と日常・現実世界には存在しない場所(黄泉国、高天原など)について宣長翁はどのように読み解こうとしたかをお話し下さいました。
宣長翁の古事記伝を書くことに対する姿勢は、第一に従来の伝習の見解に盲従することなく、自由にかつ、根本的に、古代そのものの本義を明らかにしようとしました。第二は、あくまで主観的成心を挿むことを排して、空理、空論を斥けて、一切の古典における事実を基礎とし、根拠としてありのままに古代を理解しようとしました。実証主義もしくは客観主義と言えるでしょう。
現存する日本最古の歴史書『古事記』を研究し、35年をかけて『古事記伝』44巻を執筆した本居宣長翁「享保15年5月7日(1730.6.21)?享和元年9月29日(1801.11.5) 」
宣長翁のシンボルは桜と鈴である。桜は一人の人としての象徴であり(宣長翁は吉野水分神社の申し子として生まれ、墓の上には桜が植えられています)、鈴は書斎名「鈴屋」に象徴されるように学者としてのシンボルでありました。
宣長十講は、今年で22回目を迎える勉強会で、年間十回の講座が松阪公民館三階で行われていまので、今後の日程をご紹介します。
10月15日(土)『古事記伝』の出版 皇學館大学 速水 香織
11月19日(土) 尾張における宣長学の展開 名古屋芸術大学 岸野 俊彦
12月17日(土) 宣長の見た京都 京都学園大学 山崎 芙紗子
1月21日(土) 谷川士清と稲垣定殻の蔵書 帝塚山大学 中川 豊
2月18日(土) 宣長と大和 皇學館大学 大島 信生
3月17日(土) 蝦夷から肥後まで鈴屋社中の広がり 本居宣長記念館 浦野綾子
1回の費用は、資料代の100円だけですから参加しやすいですね。
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