富士山信仰 浅間大社


 富士山本宮浅間大社は、806年に現在の地に建立された、全国の浅間神社の総本宮です。富士山を御神山とする社で、奥宮は富士山の頂上にあります(富士山の頂上は富士山本宮浅間大社の境内になります)。浅間大神と木花之佐久夜毘売命を祀ります。
 落ち着いた朱の社殿は徳川家康の寄進によるもので、浅間造りと呼ばれる独特のものです。
 富士山からの水が湧く湧玉池がパワースポット。富士登山者が登山の前に禊をする慣わしだった湧水で、その清らかな御神水は飲むこともできます。心が鎮まるような感じがします。富士山自体のエネルギーが強く影響しているのですが、ここ浅間大社はその富士山のパワーにまっすぐにつながる場所です。

 

  浅間神社は、第11代垂仁天皇が、富士山の噴火を鎮めるため、浅間大神を富士山麓に祀られたことに始まります。その後、大同元年(806)に、平城天皇の勅命により、坂上田村麻呂が現在の地に社殿を造営し、浅間大神を山宮より遷し祀られました。以来、全国1300余社に及ぶ浅間神社の総本宮、駿河国一の宮として全国的な崇敬を集める東海最古の名社です。
 ご神徳は、火難消除・安産・航海・漁業・農業・機械等の守護です。



  室町時代に始まった富士山信仰は、江戸時代に盛んとなり、多くの人が富士山に登るようになりましたが、その表口として浅間大社が賑ったようです。
 歴代武将も篤い崇敬を寄せたようで、源頼朝・北条義時・武田信玄勝頼親子・徳川家康が多くの寄進をしました。
 源頼朝公は、建久4年(1193)富士山麓において巻狩りを行った際、浅間大社に参拝し、流鏑馬を奉納されました。現在、流鏑馬祭としてとして伝えられています。そのほか社殿の修復なども行いました。


  浅間神社の境内は、富士宮市街地に位置する本宮境内と、富士山頂上に位置する奥宮境内の2つに分けられている。境内(私有地)は広大であり、本宮で約17000平方メートルのほか、富士山の8合目より上の部分(約400万平方メートル)のうち、登山道、旧富士山測候所を除く約385万平方メートルが、浅間大社の境内のようです。ただし、静岡県、山梨県の県境が未確定のため、土地登記はしていないそうです。

  境内の隣には、湧玉池があり湧出する富士山からの湧水によってできている。何層にも重なった溶岩の間から湧出しており、特別天然記念物に指定されている。水源の岩上には朱塗りの水屋神社が鎮座しています。

  ペットボトルも売られていますので、気軽にこのご神水を持ち帰れます。飲むときっとご利益があるでしょう。ご祭神のコノハナノサクヤ姫は桜のように美しい神様といわれてますが、火の神とも言われていて、強い美しい女性になれるかもしれません。

  休日は、本殿での参拝者がいらっしゃるようで、巫女さんもご案内や準備で忙しいようです。これからも富士山信仰は、日本人の心のふるさとであり続けるでしょう。富士山頂の奥宮を訪問したものですが、体力に自信のない方は、麓の浅間大社にお参りください。きっと力強いパワーをいただけます。


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