熊野速玉大社と神倉神社


  和歌山県新宮市の熊野速玉大社は、熊野三山のひとつで、朱色に輝く社殿が眩しく印象的です。熊野速玉大神が主神になっています。

  神門のなかに入ると、朱塗りの瑞垣。その向こうにやはり朱塗りの社殿が横に5棟並んでいます。現在の社殿は昭和に再建されたもので、向かって左から第一殿(結宮、熊野結大神の二社)、第二殿に主神の熊野速玉大神が祀られております。摂社の奥御前三神殿、第三殿・第四殿・神倉宮の三社相殿(あいどの)、第五殿から第十二殿までの八社相殿と5棟、並んで祀られています。

  平安末期に熊野三山造営奉行を務めた平重盛(清盛の嫡男)の手植えと伝えられている「ナギ」は、日本最大級で、樹齢はおよそ千年といわれ国の天然記念物に指定されている速玉大社のご神木です。

  ナギの葉は、笠などにかざすことで魔除けとなり、熊野から京への帰る道中を守護してくれるものと信じられていました。
 ナギの丈夫さにあやかって男女の縁が切れないようにと女性が葉を鏡の裏に入れる習俗があったそうで、今でもご縁が切れないようにとお守りにされています。

  速玉大社の社伝によると、以前は神倉山にまつられていた神々を景行天皇(1世紀)の時代にいまの場所にうつし、それが「新宮」の名のおこりになったといわれます。

  神倉神社は、538段の急な階段を上った山の中腹にあるゴトビキ岩を御神体としてます。熊野信仰は、自然崇拝と古密教、修験道、浄土信仰が混淆としていますが、ここの霊験は、神の気配を感じさせる自然景観のなかにあって「聖地」というにふさわしいところです。

  源頼朝が寄進したといわれる538段の鎌倉積み石段に足がすくむ人もいます。

  毎年2月6日夜に行われる神倉神社の例祭では、古代以来の熊野山伏の伝統をもつ白装束に荒縄を締め、ご神火を移した松明をもって、神倉山の山頂から急な石段をかけおりる男の火祭りがおこなわれます。
  火の洗礼を受けるものとして始められたお燈祭りは、炎の奔流が闇に火の斑を撒いて躍動し、その壮観さは、新宮節にも唄われているとおり「お燈まつりは男のまつり山は火の滝、下り竜」。昭和39年5月、県の無形民俗文化財に指定されました。

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平安時代をしのぶ斎宮


  竹の都とよばれた斎宮は、平安時代に天皇に代わり、伊勢神宮の天照大神に仕える斎王の住まう所でした。そこは碁盤の目状に道路が走り、木々が植えられ、伊勢神宮の社殿と同じく清楚な建物が100棟以上も建ち並ぶ整然とした都市で、そこには斎宮寮を運営する官人や斎王に仕える女官、雑用係などあわせて500人以上もの人々が起居し、当時の地方都市としては『遠の朝廷(とおのみかど)』と呼ばれた九州の太宰府に次ぐ規模を持っていたのです。

  斎宮歴史博物館は、文字(文物)やもの(発掘品)から斎宮をテーマにしていて、原寸大の斎王の居室を復元したり、歴代斎王の歴史をパネル展示して、京からの群行の様子もミニチュアで再現されています。

  「いつきのみや歴史体験館」は、国史跡斎宮跡の案内機能を果たすために、斎宮のあらましや発掘成果のパネル、発掘調査の速報コーナーなどが設けられており、斎宮の歴史や発掘の概要を知ることできます。あわせて、斎宮の最盛期であった平安時代の歴史や文化、技術を実感することができる様々な体験プログラムに参加することができます。

  十二単(じゅうにひとえ)や直衣(のうし)の試着体験を毎日おこなっているほか、天皇や斎王の乗り物であった葱華輦(そうかれん)に乗ってみたり、盤双六(ばんすごろく)や貝覆い(かいおおい)などの古代の遊びに挑戦することができます。

  女房装束の代表格・十二単は、成人女性の正装で、 宮中などの公の場所で晴れの装いとして着用されました。記念写真を撮れるので、思い出になります。

  この時期は、優雅な平安絵巻の時代のひな人形が飾られていて、見ごたえあります。

  葱華輦(そうかれん)は、天皇、皇后と斎王だけが乗ることができました。

  斎宮制度は伝説の時代を除くと、天武天皇(てんむてんのう)皇女・大来皇女(おおくのひめみこ)から始まって南北朝に廃れるまでの約660年間続いたそうです。
 天皇の代替わりがあると伊勢の斎王も交代します。斎王は皇族の未婚の姫(天皇の娘とは限りません)の中から占いで選ばれました。

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雪の神宮


  雪が降っても、めったと積もることのない伊勢神宮が、バレンタインデーに大雪で二日間の参拝停止になりました!

残雪の残る参道を雪を避けながらも珍しい風情を楽しめました!

  五十鈴川の御手洗場も足元が悪く滑りやすいので、気を付ける必要があります。

     たくさんの雪が積もって綺麗な雪景色が楽しめました!

  普段、雪が積もらない神宮では、木の枝や葉がたくさん下に落ちています。

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大雪の城跡


  松阪にバレンタインデー大雪が降りました!国史跡の松坂城跡、国重要文化財の御城番屋敷が白いべールに覆われて、めったに見ることのない絶景です!(^^)!

  江戸干鰯問屋仲間が安永9年(1780年)旧伊勢街道(参宮街道)の松阪市を流れる櫛田川の早馬瀬河原の渡し場に寄進した常夜灯を松坂城跡に移したところの雪景色がいい感じ!

   国史跡の野面積みの石垣に雪が引っ付いている様子が美しい!

  雪にけむる城跡に人影はなく静寂の空間が幻想的な雰囲気になりました!

  国の重要文化財の御城番屋敷にも訪れる人がなく雪にたたずむ様子!

  槇垣の上には、30cm以上もの雪が積もり氷がつららのようになっている!

  やっと咲き始めたピンクの椿も雪に凍えてちじこまってしまった!

           松阪の雪景色を楽しむことができました!

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巡礼のすすめ 1番は那智山


  日本で最も歴史がある巡礼行である、西国三十三所巡りは、近畿2府4県と岐阜県に点在する33か所の観音信仰の霊場を札所として巡拝するものです。

  西国三十三所巡ることにより現世の罪業が消え、極楽往生できるとされる巡礼の旅の第一番の札所が、那智山、青岸渡寺です。

  この巡礼の由来は、長谷寺の開基である徳道上人によって718年(養老2年)に始められました。上人が病気で死線をさまよっているとき夢の中で閻魔大王に会い、大王から悩める人々を救うため霊場を開くようにとのお告げを受けたためとされています。

  西国三十三所巡礼は、当初主に僧侶の修行の一つとして行われたと考えられますが、霊場への信仰が浸透するにつれ民衆にも広がり、室町時代には巡路が確立し、庶民による参詣が行われるようになりました。

  江戸時代には、伊勢神宮などへ社寺詣での流行があり、娯楽的な要素が加わり、那智山にも多くの参詣者で賑わうようになりました。

  平安朝中期から鎌倉時代は、「蟻の熊野詣」といわれ、熊野三山の信仰が盛んになり、この時、65代花山法皇が三年間山中に参籠され那智山を一番にして近畿各地の三十三観音様を巡拝されましたので、西国第一番礼所となりました。

  「補陀洛や岸打つ波は三熊野の那智のお山にひびく滝つ瀬」と御詠歌で親しまれている青岸渡寺。三重塔と那智大滝の絶景が参拝した人の心に残ります。

  人に迷い・悩み・苦しみがある限り、熊野詣と西国観音巡礼はこれからも続いていくでしょう!

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