絶品!さわ餅


  『さわ餅』は、伊勢神宮の別宮、志摩市磯部にある伊雑宮(いざわのみや)で毎年6月に行われる日本三大御田植祭のひとつである、伊雑宮御田植祭の竹取り神事にちなんで名づけられ、縦に並べた姿が竹笹に似ていることから笹餅が訛って『さわ餅』となったと言われています。
伊勢地方のお祝いの時や、お土産にと江戸時代より親しまれてきたそうです。
 松阪でもポピュラーで、餅を食べるというと「さわ餅」が出ます。

  松阪で「さわ餅」をいただける店が数店ありますが、伝統と味において絶対おすすめの老舗店があります。岡寺山の門前にある「伊賀屋」さんです。創業は文政2年と古びた看板に書いてある通り、1819年の江戸末期で、今も変わらず「さわ餅」のみを作って販売しています。


  厚みのあるお餅ですが、米の風味があるしっとり柔らかく歯ごたえもある匠の技です。つつまれている餡子は、小豆のうまみを残すためか、時間をかけず仕込まれて粒がしっかりしていますが、素晴らしい旨味を感じられます。よもぎ餅も優しい香りと味わいで、白餅と両方いただくと幸せになります。

  なんと毎日、午前中(11時頃)に売り切れるので、なかなか食べれないのが、幻の「さわ餅」として希少価値で人気を呼んでいるようです。また、店舗の場所も知る人ぞ知るという感じで、隠れた秘密のお店のようにになっています。店前に立つと川北店主が、商売熱心でないと思ってしまい、初めての人は、渋すぎて注文できないかもしれません。


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  三重県松阪市白粉町357-5
TEL 0598-23-0663 FAX 0598-23-0664

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タイトル無し


矢下小路と正円寺


  松阪市本町にある正円寺の前の通りは、矢下小路と呼ばれています。嬉野町矢下(やおろし)の矢下谷にあった道場「矢下堂」が発祥とされる正円寺は、浄土真宗高田派のお寺ですが、蒲生氏郷公が、松ヶ島から城下を移した時に移転してきました。当時、矢下堂といわれいたので、前の道をこのように呼んだのでしょう。

  蒲生氏郷公によって作られた町の一つで、戦国時代の名残を残す貴重な「隅違いの家並み」が見ることができます。敵と戦う時、隠れながら急襲できる戦法に使うのでしょうか。

  本尊は阿弥陀如来立像で、昔、嬉野町矢下の阿弥陀が淵より、檀家さんが拾い上げ、正円寺に安置したと言い伝えがあるようです。
 阿弥陀が淵は、堀坂山を源に中村川に流れ込んでいて、別名を雌淵ともいい、正円寺では、新しい住職が来た時や、得度を受けたときなど重要時には、霊験あらたかなこの淵へ参るしきたりがあります。



  旧参宮街道から入る小道で、静かな佇まいの通りです。松阪には400年も前に作られた古い街並みや道が今も残されています。GWにゆっくり巡ってみてはいかがですか。

  矢下小路の隣は、紺屋町という染物屋さんが立ち並んでいたところです。



  石碑と新しい紺屋町の町名案内があります。この町も松阪城の移転とともに松ヶ島から移り住んだところです。

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石垣と藤棚の公園


  1588年(天正16年)蒲生氏郷公が四五百森(よいほのもり)に築城し平山城であった松坂城は、主郭部の全域を石垣で固めた壮大な城です。城内の構造は蒲生氏郷築城時以来大きく手を加える事なく使われ続けていたため、建物は台風で倒壊、飛ばされたり、荒廃して朽ちてしまいましたが、400年以上も前の石垣は立派に残されているのが嬉しいです。

  現在も石垣の保存状態は良好で、中世の自然石による「野面(のづら)積み」の石垣のほか、後世の修復で築かれた切石による「切り込みはぎ」など、さまざまな手法による石垣が残されています。日本の石垣を考える上で重要な遺構となっているほか、近世の城郭や政治、軍事を知る上で貴重な遺跡として、国の史跡に指定されることになったようです。

  石垣のそばに楽市楽座と豪商の町を刻んだ案内表示があります。

  松阪市の歴史民俗資料館が石垣と並んで公園内にあり、玄関前に江戸時代に一世風靡した松阪木綿を称える石碑があります。懐かしい郵便ポストや手押しポンプも展示されています。


  旧家やお寺、小学校の屋根にあった鬼瓦が並んでいます。


  松坂公園には、立派な藤棚があります。樹齢300年以上といわれていますが、以前に枝を切られたことから頑丈な柵がされています。遠足の子供たちが走り回るそばの藤は、3分くらいの咲き具合でGWの後半あたりが見頃となりそうです。


  樹齢二百余年もの愛知県弥富町の森津の藤を明治23年に株分けしてもらって、現在も美しい花を咲かせます。昔も今も、見る人を和ませていい気持ちにさせてくれます。


門前の松2


  職人町の中ほどには、曹洞宗のお寺である龍松山養泉寺があります。ここにも、龍のように立派な松があるといわれています。

  養泉寺の前身も松ヶ島にあった天台宗のお寺だったそうで、松坂開府とともに職人町に移転され、曹洞宗に改宗されたそうです。このあたりには数多くのお寺が並んでたてられたようです。

  曹洞宗で同じ名前のお寺は40ほどあるようで、「精神修行により、心を養い、泉のように満たす。」という由来があるようです。


  いつも職人町の通りは、静かですが、3月の初午大祭は大勢の人出でにぎわいます。昔は、人がたくさん歩いたのでしょう。


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