殿町の早桜


  松坂城の搦手門があった近くの殿町槇垣ロードにある大きな桜の老木が一番早く咲き始めました。ソメイヨシノとは違うようで濃いピンクの花が印象的です。遅れている花がこれから、どんどん咲きはじめ花盛りになる日もすぐ来るでしょう。

    夕暮れ近くの桜は、風情というか情緒があっていいもんですね。

  樹齢200年はあるのでしょうか、江戸時代から咲き誇ってきた風格を感じます。いまでも支えられながら優美な姿を見せてくれる1本の桜の木が目に留まります。

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城跡の石


  天正12年(1584年)、豊臣秀吉により松ヶ島城に封ぜられた蒲生氏郷が飯高郡矢川庄四五百森の丘陵に目をつけ、夜を日に継いで天正16年(1588年)に完成させた平山城が現在の松坂城跡です。

  本丸や二の丸をはじめ主要な曲輪は、総石垣とし、特に需要地点には10mを超える高石垣が構えられました。

  二の丸跡と上段、下段に分かれた本丸跡の高石垣は三重に重なり、要所に櫓を配し、複雑な桝形虎口を連続させ、折れを多用する等強固な防衛を誇っています。

  本丸跡のほか城内にはいくつか井戸が掘られ貴重な水を得ていました。

  本丸上段には三層の天守閣と敵見櫓、金の間櫓が築かれ、下段には月見櫓と太鼓櫓がそびえ立っていました。

  石の階段の一つひとつが高くて歩きにくいまま保存されています。

  天守は、付櫓さらに敵見櫓と接続し、多聞櫓で金の間櫓までが連続する構造であったが、正保元年(1644)頃の台風で天守閣は倒壊したと伝えられています。

  安土城の築城に加わった蒲生氏郷ですが、松阪城にもこの時の石垣作りが取り入れられていて、石垣のつみ方は「野面積み」を主体に、隅の部分は「切り込みはぎ」「算木積み」という工法が使われ、安土城を上回る強固なもので美観という点でも優れているようです。蒲生氏郷の美意識の高さを感じられる近世の先駆けとなる名城としてあげられるという評価を得ています。

  縄張り図によると、中心部に天守・御殿が位置する本丸上段を置き、東に本丸、二の丸を南東に、西に稀代丸、隠居丸を南に配し、周囲の平坦部に出丸・三の丸を配され、三の丸の外郭には深田堀・水堀をめぐらせていた松坂城跡。

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松坂城跡の梅が遅い


  今年の梅の開花がとても遅いですね。松阪のこの冬の平均気温がここ10年で2番目に低いようで、2月初めに咲き始める城跡の梅がやっと咲こうとしています。

  松坂城梅林は、本丸跡の西の少し下がった「希代丸跡」に30本少し植えられています。主に紅梅と白梅で、満開になるといい匂いとめでたい雰囲気で癒されます。
 希代丸(きたいまる)は、3代目城主でありました古田重勝の子供の幼名にちなんで付けられたと伝えられています。各隅には櫓が配置されていました。

  数本の紅梅は、8分咲きになっていますが、ほとんどがつぼみの状態です。

       ピンクのかわいい花びらになっているのがあります。

  綺麗な青空に石垣から松がのびる風景に白梅のコントラストがいい感じでした。

  希代丸の石垣の下に本居宣長翁の旧宅が魚町から移設され、記念館が併設されていて、多くの観光客や国学の研究者が訪れます。

  昨年2月に松坂城跡が国の史跡に指定されてから、松坂城の場合に限り、坂の字が阝(こざとへん)から土(つちへん)に変更されました。この石碑の「阪」は彫直さないといけないのかもしれません。

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    この暖かさで、開花が進みそうです。桜も例年より遅でしょうね。
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城跡から見る松阪


  冬は澄みきった空気なので、高いところからは遠くまでよく見えます。松阪の四五百森といわれる小高い丘にある城跡から見る景色に心和まされます。

  手前に広がる市街地から、観音岳、堀坂山そして白猪山への稜線が美しい。

  先日の雪で白くなった、伊勢富士といわれる堀坂山の姿が印象的でした。

  城内にたくさん桜の木があり、花見の名所で大勢の見物の人でにぎわいます。

  梅の木も三十本ほど本丸奥にありますが、まだ咲いていないです。

  国の重要文化財になっている江戸時代後期の武士長屋の御城番屋敷と百年を越える歴史を持つ松阪工業高校を石垣の上からすっきり見れます。

  搦手門跡横に公衆トイレが作られていて、綺麗に使われています。

     松阪駅方向には、ビルや民家がびっしり並んでいます。

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図書館が歴史民俗資料館


  松坂城の石垣の表門を登ると右手に松阪市立歴史民俗資料館が見えます。明治44年(1911年)建築に着工、翌45年から飯南郡図書館として開館した建物で、昭和53年(1978年)まで市民が親しんでいました。新しい図書館ができてから「歴史民俗資料館」に改装し、松阪の歴史文化を発信しています。

  季節ごとの企画展を開催していて、現在「松岡コレクション・新春カルタ展」で「鉄腕アトム」「ひょっこりひょうたん島」「ゲゲゲの鬼太郎」などのアニメ・漫画カルタ、犬棒カルタで代表されるイロハカルタ、国語・理科・社会・算数などの各種学習カルタ、「日本橋かるた」を始め各地の地方カルタなど、明治・大正・昭和期のカルタ約60点を特別に見ることができます。

  1階は、江戸時代の店だなが再現されていて、特別展と合わせてみることができます。2階には、室町時代から江戸時代に盛んだった伊勢白粉の関係資料と松阪木綿の資料や機織機があります。

  歴史民俗資料館の本館と倉庫は、平成9年9月3日に国の登録有形文化財になり、近代の伝統的和風建築として貴重であるということで保存されることになりました。


  庭には市内の役所やお寺、小学校、民家などの取り壊した時に寄贈された鬼瓦がたくさん展示されています。

  国の重要文化財に指定された松坂城の石垣の美しさと明治建築の重厚さがうまく調和しています。

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