伊勢神宮の主祭神である天照大御神は、皇祖人であり、その祭りは、本来、天皇陛下自らが、神恩に感謝を捧げ、国の平安を祈る「親祭」であるため、五大祭には皇室から「幣帛」(神様への贈り物)の奉納があります。また、天皇陛下のお使いである「勅使」が神嘗祭、新嘗祭、祈年祭には、遣わされます。
これら神宮の祭りには、古来から日本の人々が営んできた農耕を中心とした国の平安への祈りと命の糧をもたらす自然を司る神への感謝のこころがあります。
今年、3月24日、天皇・皇后両陛下は、皇居内にある厩舎で伊勢神宮へ贈られることになった「国春」号を慰労されました。国春号はこれまで、古式馬術の伝承や、外交団接待用の乗馬として宮内庁車馬課主馬班で活躍してきましたが、高齢のため近く隠居の予定だったのを陛下が買い上げられ神宮へ寄贈することとなりました。
神馬
神宮のまつり・行事
お祭りといえば、お神輿や屋台が出る賑やかなものというイメージですが、神宮でのお祭りは、新職たちが神前に額ずき、静かに祈りと感謝を捧げる神聖なものです。真っ白な「斎服」に身を包んだ神職たちが列をなして神前に進んでいく光景の厳かさには、こころを打たれます。
神宮では、年間になんと千八百回以上ものお祭りがあり、日々のお祭りから大祭、そして二十年に一度の「式年遷宮」など様々あります。
毎年決まった月日に行われる恒例祭典のうち、最も重要なのが十月の神嘗祭で、それに次ぐ六月と十二月の「月次祭」を合わせて「三節祭」と呼びます。これに三月の「祈年祭」と十一月の「新嘗祭」を加えて「五大祭」という。三節祭は、神宮独自のものですが、祈年祭と新嘗祭は、全国の神社でも行われます。
神恩に感謝を捧げ、平安を祈る。
営々と続けられてきた祭典の日
宇治橋を渡り内宮
内宮(皇大神宮)は、皇室の祖先である天照大御神をお祭りしています。その西側を流れる五十鈴川は、聖域と俗世界を分け隔てる川といわれています。宇治橋は、その五十鈴川に架かる木造の大橋。入り口に立つ鳥居とともに、内宮参拝の玄関口として親しまれています。現代の規模の大橋になったのは、室町時代にさかのぼるようです。根拠は、、当時の内宮禰宜の日記に六代将軍足利義教が、1434年(永享六年)現在の場所に「大橋造営」したことが記載されています。
宇治橋はもともと、丸太や板を渡しただけの仮設の橋から出発し、常設の橋へと変遷したと考えられています。南北朝、鎌倉の文献にも宇治橋の存在を示唆する記述があります。
1889年(明治22年)式年遷宮に組み込まれ20年に1度定期的に架け替えられるようになり、様々な人の思いが行き交う伊勢神宮のシンボル的存在で、聖と俗の世界を結び、神と人々との距離を縮めた宇治橋を渡ると心が洗れたような気持ちになるようです。
二千年の時空、日本の伝統を守り続けている神宮へお参りください。
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三重県松阪市白粉町357?5
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TEL 0598-23-0663
宇治橋の外と内に高さ7.44mの大鳥居が立っていますが、内側の鳥居は、内宮の旧正殿(しょうでん)の棟持柱(むなもちばしら)が用いられ、外側の鳥居は外宮のものがあてられます。さらに20年たつと、内側の鳥居は鈴鹿峠のふもとの「関の追分」、外側の鳥居は桑名の「七里の渡」の鳥居となります。ともに正殿の棟持柱となって以来、60年のお勤めを果たしています。
内宮への入口、五十鈴川にかかる宇治橋は、日常の世界から神聖な世界へのかけ橋といわれています。宇治橋外側の正面から見る大鳥居の姿は感動的であり、身も心も正して清浄な宮域に入る心構えの大切さを感じさせてくれます。
常若(とこわか)
伊勢神宮は、古代様式を保ちながらも、常に新しい神殿が現存する。これは、常若の思想があるからで、衰えることのない若々しいエネルギーが満ちている状態である。神宮は、二十年に一度、神殿を新造して神々を遷すという式年遷宮によって常に若々しい姿を見せるが、それは同時に、常に若々しく美しくありたいと願う人々の心のあらわれである。
二千年の歴史を誇る神宮だが、社殿をはじめ建築物のほとんどは、耐久性の乏しい木造です。
清々しい空気が満ちている神域には、神話の世界が今なお感じられます。
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可怜国(うましくに)
三重県中部、伊勢湾に面した伊勢。その歴史は、およそ二千年前、「神宮」のご鎮座により始まった。天照大御神はご神託のなかで、「この神風の伊勢の国は常世の浪重浪寄する国なり。傍国の可怜国なり」と告げられたといいます。「神風の」は伊勢の枕詞であり、「常世」とは、寄せくる波のように、永久不変を約束された世界。「傍国」(かたくに)とは片方が山で一方が海に面した土地。「可怜国」(うましくに)とは、美し国。好ましい国のことである。伊勢こそは、永遠に祝福される海辺の麗しい国であり、理想の国であった。
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