神宮神田の早苗


  伊勢市楠部町の五十鈴川のほとりにある伊勢神宮の神田は、天照大神の御鎮座をされた倭姫命が「五十鈴川の水を引けば肥料もいらず、害虫がいない場所である。ここを大神の御膳の稲を作る家田の御田にしなさい」と定めたのが、神宮での米作りの始まりと伝えられています。


  倭姫命が定められた内宮の家田(いえだ)は、「大御刀代(おおみとしろ)」または「御常供田(みじょうくでん)」といわれます。日本に四季があり、鳥の声や新緑、強い日差しがあたりを明るくし、田んぼには、水が張られ、苗が植えられているのを見ると春から夏へ向っていることを強くを感じます。

  古くから日本人は早春の頃に山にて花見をし、辛夷や櫻などの花が咲けば、このことから田植の作業を始めても良いとの目印になったとして、山から稲霊の宿る花の咲いた枝を持ち帰り、田圃に挿し、一年の豊作を祈り、田植を始めるたように、神宮でも二月初子日に、神聖な山から神聖な木を切り、その木に宿る神を神聖な田圃まで移す「木こり行事」という儀式を行います。

  神宮神田の様子は、古い記録に書かれているのと比べるとずいぶん変わってきていますが、道路からは、人目を避けるように土塁で囲まれていて、懐かしくもあり、今も昔と変わらない場所で神宮の米作りが行われていることを嬉しく思います。


  伊勢神宮で黒木の鳥居(木の皮のついた鳥居)があるのは、ここ神宮神田と御田のある伊雑宮だけです。
 白石をひいた斎場では、山口祭、木本祭や御田植初など神事が行われます。

  御田植初は、神宮職員や地元の御田植祭保存会の会員が、昔ながらの衣装で古式ゆかしく苗を植えていくものです。古くは御田祭と呼ばれ、鎌倉時代には行われていたとされています。明治時代に中断されましたが、大正時代に復興し、1971年に三重県の無形民俗文化財に指定されました。


  水の張られた水田と山々のコントラストが素晴らしい朝です。これから苗が成長して背が高くなっていくのが楽しみで、お盆過ぎには黄金色のたわわな稲が実り刈り取られるのでしょう。土、水、太陽あらゆる恵みに感謝です。

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卯月、朔日参り


  新年度が始まる4月1日。東北地方関東大震災と寒かった3月だったので、イベントが中止になり入社式などの式典は縮小され、日本に元気がなくなってしまったようです。
 卯月の「う」は、「初」「産」を意味するので、1年の循環の最初とされ、年度初めになったのでしょう。これからの1年を実りあるものにするため一人ひとりが元気を出しましょう。地球全体の平安に祈りを捧げます。

  内宮の宇治橋を渡った正面にある桜はほぼ満開です。このところの暖かさで遅れていた草花の開花も進むことでしょう。たくさん花が咲いて日本中がパッと明るくなり、活気が戻ってきてほしいですね。

     清々しい朝の青空に桜の花が映えます。

  2012年12月のマヤの暦について論議が出ていますが、伊勢神宮だけでなく、マヤ文明も太陽信仰です。彼らは、太陽にただ恩恵を受けているから感謝をし、祈っているわけではありません。古来より太陽の黒点の数を観測し、天気の予報をしたり統計を取ったりしてみんなが平穏に暮らせるように努力してきました。私たちもよく考えて行動する時が来たのです。


 今朝の内宮は、快晴で冷たいピリッとした空気で気持ちが引き締まりますが、広い敷地の御正宮、荒祭宮などいくつかの宮を巡ってくると暖かい気持ちになりました。願いを行動にして未来を創っていきましょう。

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勇気をいただく荒祭宮


  伊勢神宮・内宮において御正宮の次とされる、別宮(わけみや)第一位の「荒祭宮(あらまつりのみや)」は、天照大御神の荒御魂(あらみたま)をおまつりしています。祭事や供物も御正宮に準じて行われます。「皇太神宮儀式帳」によれば、創建は西暦804年以前で、神明造となっています。ご祭神は、「天照坐皇大御神荒御魂」(あまてらしますすめおおみかみのあらみたま)です。

  伊勢神宮(正式名は神宮)は別宮、摂社など125の宮社がありますが、皇大神宮、御正宮を参拝したら第1の別宮である荒祭宮に必ずお参りしてください。外宮第1別宮の多賀宮(たかのみや)とともに14ある別宮のなかでも別格の扱いです。荒祭宮が別格である証拠になるのかわかりませんが、ここには、鳥居がないのです。


  内宮の敷地は広大ですが、御正宮の参拝から参道をもどり、巨大な杉の大木の方へと右に入ると、御稲御倉(みしねのみくら)があり、ついでつきあたりの外幣殿(げへいでん)を過ぎると、正宮の裏側(北側)に出ます。さらに進むと左手に下りの石階があり、「踏まぬ石」を捜しながらここを降りると前方やや小高い場所に荒祭宮を仰ぎ見ることができます。少しアップダウンがありますが、この場所を通ると、大きな木々に圧倒されつつ玉砂利を歩く心地よさに深呼吸します。そして、清々しい空気につつまれながら、神様と自然への感謝をすることになります。

  御正宮の裏側から、荒祭宮に向かって55段の下る階段がありますが、上から41段目中央のところに「踏まぬ石」があります。天という字に見えるので、天から降ってきたという説もありますが定かではありません。通常、神宮あるいは神社においては、中央は神様の通り道といわれていて、私たちは左右に避けて歩く事が望ましいとされていますので、踏むことはないと思います。すごくパワーがあるということはないのですが、気を付けて探してください。なにか得をした気分になります。

  荒御魂は、御正宮に祀られている穏やかな「和御魂(にぎみたま)」に対し、活動的で積極的なはたらきをされる御魂です。新しいことを始める時や困ったことがある時に前向きな力や勇気をいただきたいと願い人がお参りするといいでしょう。御正宮では日々生かされていることに感謝をし、荒祭宮でお願いをするのがいいと思います。

  日本独特の人と人の心を表現に、一霊四魂(いちれいしこん)があります。
 一霊とは、「直霊」と書き「なおひ」と読みます。四魂とは、「荒魂・和魂・幸魂・奇魂」のことです。読み方はいろいろありますが、「あらみたま・にぎみたま・さきみたま・くしみたま」か「あらたま・にぎたま・さきたま・くしたま」でしょう。
 「荒魂」は、「破壊」「創造」「再生」を現し、「新魂」とも通じる。
 「和魂」は、「幸魂」と「奇魂」の性格を持ち表現される。
 「幸魂」とは、運を導き幸に転ずる力・働きを表現される。
 「奇魂」とは、人を奇跡で導き直接的に幸に転ずる力・働きを表現する。
 これら四つの性格は、「荒魂=和魂=幸魂=奇魂」の並列の存在関係です。(これは性格が同等というのではなく、その位階が、価値が同等と云う意味です。
 荒魂には「勇」、和魂には「親」、幸魂には「愛」、奇魂には「智」というそれぞれの魂の機能があり、それらを、直霊(なおひ)がコントロールしているとのことで、勇は、前に進む力、親は、人と親しく交わる力、愛は、人を愛し育てる力、智は、物事を観察し分析し、悟る力といことになります。

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和妙・荒妙 機殿神社


  松阪市の東部、斎宮に近いところに、太古の昔から変わらぬ姿であり続ける神の森があります。ここには、伊勢神宮で春と秋に行われる「神御衣祭(かんみそさい)」にそなえられる絹布(和妙・にぎたえ)と麻布(荒妙・あらたえ)を織る二つの機殿神社(はたどのじんじゃ)があります。

  荒妙を織るのが、神麻続機殿神社(かんおみはたどのじんじゃ)で地元では、上機殿(かみはたでん)や上館(かみたち)さんと親しく呼ばれています。内宮が所管社である神麻続機殿神社と同神社末社八所がご鎮座になっています。本殿の隣に萱葺で、千木、鰹木のある八尋殿があり、この殿内で荒妙(あらたえ、麻布)が奉織され、五月と十月の十四日、皇大神宮及び荒祭宮で行われる神御衣祭に、この八尋殿で奉織された荒妙と、神服織機殿神社の八尋殿で奉織された和妙(にぎたえ、絹布)がたてまつられる。神宮神職が五月と十月の一日から十三日まで両神社に各一人参向し、地元の青年が古い伝統のままに奉織を奉仕します。神麻続機殿神社は、御機殿(八尋殿)の鎮守の神をおまつりしているのです。


  田園が広がる中にこんもりとした森が印象的ですが、楠や杉の大樹が茂っていて、普段はほとんど人気がないので、広い空間を独り占めできるのが贅沢な感じです。ご神木の大楠は、、樹高35m、目通り幹周4.97mと記されています。

  麻布(荒妙)を織る上機殿に対して、3kmほど離れた神服織機殿神社(かんはとりはたどのじんじゃ)は、絹布(和妙)を織ります。地元では、下機殿(しもはたでん)や下館(しもだち)と呼ばれています。

  斎庭のつくりは、上機殿とよく似ていて、鳥居の正面が八尋殿、その左に機殿神社、ほか末社八所が鎮座しています。お参りの順番は、神服織機殿神社に参拝、左を向き末社2所に参拝、振り向いて末社4所に参拝。実際末社は8所ですが、残りの2所は神服織機殿神社の御垣の内側にあるので、遥拝しましょう。


  室町時代から戦国時代にかけて機殿神社は、荒れてしまい、伊勢神宮から管理されなくなってしまいました。江戸時代に入り、天下泰平となった元禄12年(1699年)には神御衣祭が再興され、糸が奉納された。しかし神宮から神職が参行するまで復興されたのは明治7年(1874年)であり、奉織が再興されたのは大正3年(1914年)5月のようです。
 享保3年(1718年)、この地の領主の津藩主、藤堂高敏の寄進により両機殿が修理されました。

  一番大きい社が八尋殿で、その左が本殿になり、御垣内には、小さな末社が鎮まっています。

  毎年5月と10月の初旬、両機殿の八尋殿で皇太神宮正宮と別宮の荒祭宮での神御衣祭に供える御衣を奉織する。地元で「おんぞさん」と呼ばれるこの行事は戦国時代に途絶えましたが、明治の終わりごろから奉織が愛知県木曽川町で復活しました。機殿地区の人は、任せきりでは、いけないと感じ機織りの技術を習得し、伝承することにしました。1967年(昭和42年)以降、和妙は祖父らから継承された女性が奉織することになりましたが、荒妙は現在も男性が奉織しています。松阪市は1975年(昭和50年)9月27日、和妙と荒妙の奉織を「御衣奉織行事」として無形民俗文化財に指定しました。
 地元住民による両機殿での奉織は神御衣祭に必要な和妙36匹(正宮24匹、荒祭宮12匹)と荒妙120匹(正宮80匹、荒祭宮40匹)のうちの各1匹のみです。


  江戸時代、このあたりでは、綿織物が多く作られ松阪木綿 伊勢木綿として、江戸をはじめ全国で売られました。松阪商人の三井高利は、江戸・日本橋の越後屋で松阪木綿を現金掛値なしで商売をし、粋な江戸の人たちに大いに受け入れられました。このあたりの地名には、機殿、御糸、服部など織物にちなむ地名があります。


  鎮守の森は、心を癒してくれる身近な聖地です。これからの少し暖かくなったら出かけしてみてください。

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内宮 おはらい町


  伊勢神宮、内宮の宇治橋から約800m続く鳥居前町をおはらい町と呼んでいます。伊勢地方独特の切り妻入りの建物が立ち並び、みやげものや食事処の店が軒を連ねて大勢の人でにぎわっています。

  古くから伊勢参りの人達に食事やお土産を提供してきた町ですが、御師(おんし)と呼ばれる寺社に属した参詣者のお世話をする人が神官に代わり神楽をあげたことから「おはらい町」と呼ばれた所以であるといわれています。「旧慶光院」もありますし、おはらい町の建物のほとんどがが古い日本の様相をしていますので、歴史を感じながらの散策がオススメです。

  伊勢の風習に朔日参りがあります。明治のころから続いていて、毎月1日に早起きし、神宮にお参りすることで、無事に1か月過ごせたことを感謝し、新たな月の無事を祈る意味があります。このひの早朝には、おはらい町やおかげ横丁で、特別なお菓子やメニューがいただけたり、午前3時くらいから朝市が催されますが、朝粥が人気ですよ。


  近年、郵便局がレトロに作り替えられました。

  銀行もおもむきがあります。

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