江戸風情で中秋の名月


  今年の中秋の名月は、天気に恵まれ素晴らしい月を拝むことができました。

  お月見は、旧暦の8月15日に月を鑑賞する行事で、今年は、9月19日。この日の月は「中秋の名月」、「十五夜」、「芋名月」と呼ばれます。月見の日には、おだんごやお餅(中国では月餅)、ススキ、サトイモなどをお供えして月を眺める習慣が今でもあります。

  松坂城下の御城番屋敷では、東棟の屋根の上に大きなお月様が現れ、真西にある四五百の森に朝方に沈みます。建てられた江戸時代から変わらぬ風情です!

  日本版ハロウィンとも言うべき「お月見どろぼう」という風習が全国にあります。家々では軒先や玄関に月見団子を縁側にお供えし、それを子どもたちが盗み食いするのです。もちろん本当のどろぼうではなく、各家庭ではあらかじめ玄関先などにお団子を置いておくわけです。団子は多く盗まれた方が縁起がよいとされてうたようです。

  月が見える場所にすすきを飾って、月見だんごやお酒、里芋、枝豆、栗などを供えて美しい月を愛でるとともに、秋の収穫に感謝するのです。地方によっては芋を供えることから、中秋の名月は「芋名月」と呼ばれることもあります。


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