8月の朔日参りは、二見が浦からの昇るまばゆい朝日とともに始まりました。
古来、伊勢神宮に参拝する者は、その前に二見浦で禊を行うのが慣わしでありましたので、まず二見興玉神社を参拝して神宮へ向かいます。
夫婦岩の前にある皇居遥拝所の先の沖合700mの海中に鎮まる猿田彦大神縁りの霊石と伝えられる「興玉神石(おきたましんせき)」が二見興玉神社のご神威です。
今朝は、神馬の参拝に出逢いました。1日・11日・21日の月に三度、神職に伴われ、紫地に白く染め抜いた菊花紋章の馬衣を着け、真赤な手綱も鮮やかに大御前に見参されます。内宮と外宮に2頭ずつ皇室から牽進(けんしん)され飼育されています。
早朝の神宮は、まだ暑さもさほどなくさわやかな空気に心身とも癒され元気が出てきます。
多くの人が、神馬のお参りを見守り写真を撮っていますが、神職さんに合わせて正殿にお辞儀をする姿は、神々しいものです。
八月の朔日餅は、「八朔粟餅」です。「八朔」(はっさく)とは、旧暦八月朔日(ついたち)のことで、古来、新穀を贈答して祝う習わしがありました。稲の収穫を祝い、頼みごとをしたので、「たのもの節句」とも呼ばれました。
古くから伊勢では、五穀のうち、米や粟のお初穂を神前にお供えし豊穣を祈りました。また、「朔日参り」の中でも八月一日は特に「八朔参宮」と呼び、参拝者も多く、あわ餅を食べる習わしがありましたので、この風習を受け継ぎ、粒を残して作ったあわ餅に、昔ながらの黒糖のこし餡をのせたものになっています。
冷たいお茶といただく餅は、美味しいですね!
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