八月朔日参り


  伊勢神宮本参りは、二見興玉神社で身を清めるためのお参りから始めます。

  浜参宮は、古来から、伊勢神宮に参拝する前、また、祭典に奉仕する前には、清き渚と称される二見浦で禊(沐浴)を行うのが慣わしでした。現代では、それに代わるものとして、二見興玉神社で霊草無垢塩草でのお祓いを受けることで、禊をしたことになります。その際に使う幣は、夫婦岩の沖合700mにある興玉神石付近で採れる海草(アマモ)です。現在、神宮式年遷宮のお木曳行事やお白石持ち行事への参加者は、この浜参宮を行っています。

 今の時期、夏至の前後約4ヶ月間は、夫婦岩の間から御来光が拝めるます。

  外宮は、衣食住の神様であります豊受大御神を祀っています。天照大神が伊勢に鎮座してから約500年後に、天照大神の食事係として、丹波の国から招かれました。 今では、商売をはじめ、あらゆる産業の守り神とされています。

  正殿前の御池にかかる大石の橋は、亀の形をしていることから亀石と呼ばれています。もとは、外宮の奥の高倉山の頂上にある古墳の入口の岩であったと伝えられています。

  内宮は、夏休みということもあってか、早朝から家族連れなど大勢の人が宇治橋を渡っていきます。

  黒地に白く染め抜いた菊花紋章の馬衣で参道を歩いていく神馬に逢いました。神馬は、毎月、1日・11日・21日の三度、神職に伴われ、紫地に白く染め抜いた菊花紋章の馬衣を着け、真赤な手綱も鮮やかに大御前に見参されます。内宮と外宮に2頭ずつ皇室から牽進(けんしん)され飼育されていますが、この神馬は、厩務員さんと朝の運動中のようですね。


  「第62回式年遷宮」は、平成25年ですので、新しいご正殿造りの準備が始まりました。新殿敷地における最初の行事は、来年行われる正殿の建築の初めに際し、 御柱 ( みはしら ) を立て奉る祭りです。 素襖烏帽子 ( すおうえぼし )姿 の 小工 ( こだくみ ) が四組に分かれてそれぞれの御柱の木口を木槌で打ち固め新殿の安泰を祈ります。

  八月の赤福さんの朔日餅は、「八朔粟餅」です。「八朔」(はっさく)とは、旧暦八月朔日(ついたち)のことで、古来、新穀を贈答して祝う習わしがありました。稲の収穫を祝い、頼みごとをしたので、「たのもの節句」とも呼ばれました。

  古くから伊勢では、五穀のうち、米や粟のお初穂を神前にお供えし豊穣を祈りました。また、「朔日参り」の中でも八月一日は特に「八朔参宮」と呼び、参拝者も多く、あわ餅を食べる習わしがありましたので、この風習を受け継ぎ、粒を残して作ったあわ餅に、昔ながらの黒糖のこし餡をのせたものになっています。

  いつもの赤福と形は似ていますが、味は全く違いますが、美味しいです。

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