今の時代の人たちが分銅という言葉をきくと、理科の実験で使った上皿天秤用の円筒形のものを思い出しませんか。
私の世代前後より少し上の方々は、かつて八百屋さんや肉屋さんで使われていた竿はかりに使う、釣鐘型の分銅を思い出す方もあるかと思います。
以前からこの分銅袋に使われている中心がくびれた形も、なぜ分銅というのだろうと不思議に思っていました。
あるとき地図を見ていると、ハッと気がつきました。銀行の地図記号と同じなんですね。(銀行の地図記号は江戸時代の両替商の看板を意匠にしたものとのこと)
頭の鈍い私にしては、珍しいひらめきです。それから一生懸命調べました。
江戸時代銀貨は目方を測定してから通用価値を決めたので、その際に使われたのがこの形の後藤分銅といわれるものだったのです。
そして後藤分銅の形は江戸時代初期、すでに輸出の稼ぎ頭であった、蚕の繭を模った物だということです。驚きました。
ちりめん細工の古作には、今の時代には使われていない形状のものがデザインされいて、当時の生活の中で大切にされていたものがちゃんと取り入れられているんですね。
また新しい発見をさせていただきました。
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