
ちりめん細工・柿袋
朝夕はめっきり涼しくなってきました。というより寒くなったと言ったほうがいいかもしれません。
いよいよそこまで本格的な秋がやって来ているようです。
自然の中はまだまだ夏の名残が幅を利かせていますが、ところどころで見かける柿の実は徐々に色合いが増して、こんなところにも本格的な秋の訪れが感じられますね。
ちりめん細工の柿袋は、秋の豊作を願うかのように、くくり猿がお尻の所に乗っかっています。
何となく柿だけでは物足りない部分にくくり猿を乗せ、季節感の演出と共に、私には収穫の無事を祈るお守りのように見えてきます。
アイデア一つで作品に色々な演出が加えられるところにも、ちりめん細工の楽しみが詰まっているようです。

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ちりめん細工・白い犬
1012年松阪ちりめんお細工物の会作品展の合作「お正月風景」の中で、庭先の縁台の上にちょこんと座っていた白い犬です。
少し眠いのか目を細めて今にもウトウトしそうな表情が、何ともいえなく可愛らしいのです。
さすがにちりめん細工の作品だけあって、犬の種類は和犬の紀州犬のようにも見えますが、さてどんな犬を想像して作られたものでしょうか。
この作者のつくる犬は顔だけでなく、ボディーの表情もたいへん豊かで、犬好きにはたまらない魅力です。
最も犬だけではなく、他の作品もたいへん美しく仕上げておられますので、犬だけが得意であるということではありません。
日当たりのいい廊下で気持ち良さそうに居眠りする犬の姿を見かける季節も、寒さが加わってくると共にもうそこまで近づいてきています。

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ちりめん細工・うさぎ
9月8日は中秋の名月。月といえばうさぎ、という連想をするのは多分私だけではないと思います。
ある時月といえば?と問いかけられて、「スッポン」などという答えを返したことがあります。
私は風流をたしなむ人間だと自分では思っておりますが、いくら考え事をしていたとはいえ、こういうレスポンスは風流を楽しむわが国の伝統を台無しにするものです。(苦笑)
昔から日本でもお月見、観月にはお団子やススキを飾り、名月を愛でる風習がありますが、平安時代には貴族も大きな宴を催したとか。
また曇り空や雨でお月様が見えないときにも、無月、雨月とか呼んで、月が見えないながらもあたかも月が出ているような風情を楽しんできました。
さて今年は天候不順ということもあって気がかりですが、無事中秋の名月を愛でることができますしょうか。
おっと、肝心の作品の講釈をすっかり忘れてしまいました。作者の方、ごめんなさい。。

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ちりめん細工・姉様人形
市松人形が子供を表現しているのに対して、姉様人形はおとなの女性を写したものです。しかも花嫁衣装の姿がその原型であるといわれています。
全国的にもいろいろな地域に地域色豊かな姉様人形が存在していて、その素材は千代紙や布で作られています。
この姉様人形はもともと子供の玩具として作り始められたようで、ままごとや着せ替え人形として使われていたと思われます。
今までに拝見してきた姉様人形には目鼻のないものが多いのですが、最近になって顔に目鼻があるものもあることが分かりましたので、地方によっては色々な種類のものがあると考えています。
また地方によって髪型などに厳格な伝統を残しているものもあって、単なる子供のオモチャというよりも、地方の生活習慣や伝統を色濃く反映した民芸であるともいえます。
いずれにしても女の子が抱く理想の女性像が姉様人形にも込められていて、いつの時代にも人形に自分の姿を写して楽しむ習慣は、今も変わらぬ女の子が夢見るお遊びかもしれません。

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ちりめん細工・籠底(かごぞこ)の巾着
初めて籠底の巾着の古作を拝見したのは、もう20年以上も前のことになります。
100年以上を経過したと思われるその作品は、色あせて形も少し崩れていましたが、作られた当時の新鮮さを彷彿させてくれる籠の部分の色合わせの妙が、何とも強く印象に残っています。
籠底は明治の末から大正にかけて流行したもので、底を竹や籐、フジのツルで編み、上の部分が布で作られた袋物です。
当時の女性たちもまた、流行を取り入れることには熱心だったようで、底の部分をちりめんなどの布に和紙などの芯を入れて、籠底の代わりに編んで作りはじめたのです。
この作品の底の部分は五角形に作られているのですが、古作の中には六角形のものも見受けられます。
作者によると六角形のものは、作るのがとても難しいとのことです。

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