ちりめん細工・紫陽花袋
じめじめした鬱陶しい霧雨のような細かい雨の中に咲くアジサイの花は、淡く清楚で私たちの気持ちを和ませてくれます。
ちりめん細工の紫陽花袋は一色だけで作った作品もきれいですが、こうして濃淡の色を組み合わせると、また違った変化があって目を楽しませてくれます。
左上に見えている作品も古作ですが、この赤いのとはまた少し違う雰囲気にできあがっています。
それにしても小さな布をつなぎ合わせて、これだけの紫陽花袋を作るには、よほど根気と情熱が必要だったに違いありません。
私には気の遠くなりそうな世界です。
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ちりめん細工・茶壺巾着
昔から同じようなものを作るにしても、考えた女性たちの感覚やものの見方によって、かなり違った作品が作られているのですね。
これぞちりめん細工オリジナル作品の原点、ともいうべきでしょうか。
ところで最近では茶壷というものが一般的でなくなりましたが、ついつい「ずいずいずっころばし」という童謡を思い出してしまいます。
この中に”ちゃつぼに おわれて トッピンシャン”という一節があります。
どうして茶壷に追われるのか、またトッピンシャンとはいったい何なのか、かねてより不思議に思っていました。
この際お勉強しておこうと思って、ネットで検索してみました。
驚きました。
この歌の隠された意味や、背景にある謎解きを研究されている方が、びっくりするほどたくさんいらっしゃいます。
自説、他説を含めて諸説紛々。
楽しいですよ。
お時間をもてあまされたときに、ぜひ”ずいずいずっころばし”で検索してみてください。
またまた横道にそれましたが、巾着は大切なものを入れる袋。
皆さんもぜひ作って、お手元においてくださいね。
きっとお金持ちになれますよ。
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ちりめん細工・金太郎
端午の節句のお飾りには昔から定番中の定番。
金太郎伝説にはいろいろなものがありますが、中でも足柄山で熊にまたがって鍛錬したお話しは、童謡にもなって知れ渡っています。
強い男の子が求められていた時代にはその象徴のような存在で、親は金太郎のような男の子になって欲しいと願ったものです。
しかもただただ強いだけでなく、「気は優しくて力持ち」と言う言葉に代表されるように、逞しさと優しさが求められていました。
この金太郎、簡単そうに見えてなかなか形が整わないようで、きれいに作るのは見た目より簡単ではありません。
作者のご苦労が良く分かります。
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ちりめん細工・木馬
この木馬は松阪ちりめんお細工物の会による創作です。
つぶらな瞳がかわいい子馬の背中にはでんでん太鼓やサイコロなど、子供のおもちゃが積んであります。そしてたてがみもかわいい色をたくさん使って、いかにも子供が喜びそうな姿に出来上がりました。
ちりめん細工の作品は長い年月をかけてつくり継がれてきましたが、古作の直系である作品の伝承とともに、その縫い方の技法や決まりを受け継いだ新しい作品作りも求められています。
そんな意味でもこの木馬は良く考えられた作品であると思います。
お子様がほんとうに喜びそうな作品ですね。
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ちりめん細工・牡丹袋
あちらこちらから牡丹の花満開の話題が聞こえてくる時期になりました。
花全体が大きいだけでなく、花弁の一つ一つがとても大きく、しかも薄くてしなやかな花弁は、まるで薄絹のような雰囲気を持っています。
とにかく他の花を寄せ付けないほどの、圧倒的な存在感を誇っているのです。
ちりめん細工の牡丹袋はそんな牡丹の特徴を見事に捕らえた古作の一つです。
花弁のしわなどを見ても、本物の牡丹の雰囲気が、うまく作り出されているのも大きな魅力となっているように思います。
小さな花芯の部分が袋になっていますから、さて昔の人はいったい何を入れて楽しんでいたのでしょうか。
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