
ちりめん細工・うさぎ
9月8日は中秋の名月。月といえばうさぎ、という連想をするのは多分私だけではないと思います。
ある時月といえば?と問いかけられて、「スッポン」などという答えを返したことがあります。
私は風流をたしなむ人間だと自分では思っておりますが、いくら考え事をしていたとはいえ、こういうレスポンスは風流を楽しむわが国の伝統を台無しにするものです。(苦笑)
昔から日本でもお月見、観月にはお団子やススキを飾り、名月を愛でる風習がありますが、平安時代には貴族も大きな宴を催したとか。
また曇り空や雨でお月様が見えないときにも、無月、雨月とか呼んで、月が見えないながらもあたかも月が出ているような風情を楽しんできました。
さて今年は天候不順ということもあって気がかりですが、無事中秋の名月を愛でることができますしょうか。
おっと、肝心の作品の講釈をすっかり忘れてしまいました。作者の方、ごめんなさい。。

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ちりめん細工・姉様人形
市松人形が子供を表現しているのに対して、姉様人形はおとなの女性を写したものです。しかも花嫁衣装の姿がその原型であるといわれています。
全国的にもいろいろな地域に地域色豊かな姉様人形が存在していて、その素材は千代紙や布で作られています。
この姉様人形はもともと子供の玩具として作り始められたようで、ままごとや着せ替え人形として使われていたと思われます。
今までに拝見してきた姉様人形には目鼻のないものが多いのですが、最近になって顔に目鼻があるものもあることが分かりましたので、地方によっては色々な種類のものがあると考えています。
また地方によって髪型などに厳格な伝統を残しているものもあって、単なる子供のオモチャというよりも、地方の生活習慣や伝統を色濃く反映した民芸であるともいえます。
いずれにしても女の子が抱く理想の女性像が姉様人形にも込められていて、いつの時代にも人形に自分の姿を写して楽しむ習慣は、今も変わらぬ女の子が夢見るお遊びかもしれません。

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ちりめん細工・籠底(かごぞこ)の巾着
初めて籠底の巾着の古作を拝見したのは、もう20年以上も前のことになります。
100年以上を経過したと思われるその作品は、色あせて形も少し崩れていましたが、作られた当時の新鮮さを彷彿させてくれる籠の部分の色合わせの妙が、何とも強く印象に残っています。
籠底は明治の末から大正にかけて流行したもので、底を竹や籐、フジのツルで編み、上の部分が布で作られた袋物です。
当時の女性たちもまた、流行を取り入れることには熱心だったようで、底の部分をちりめんなどの布に和紙などの芯を入れて、籠底の代わりに編んで作りはじめたのです。
この作品の底の部分は五角形に作られているのですが、古作の中には六角形のものも見受けられます。
作者によると六角形のものは、作るのがとても難しいとのことです。

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ちりめん細工・福助巾着
もともと福助人形は幸福を招くという縁起物。お商売をされているお家の店先にも飾られているのを見かけます。
しかも一説によると福助さんのモデルになった、実在の人物が存在するとか。
一般的な福助人形は垂れ目でちょっと微笑んでいるか、あるいはすました表情が一般的。
でもちりめん細工の福助巾着には福助さんが5人もいて、そのお顔の表情の違いが何ともユーモラスです。
微笑んでいる目、情けないような目、とろんとした目。巾着を一回りさせるとそのお顔は、まるで人間世界の悲喜こもごもを表現しているようです。

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ちりめん細工・蓑
台風11号が接近しています。このあたりも雨が激しくなってきましたが、皆様方の地方の天候はいかがなものでしょうか。
昔は雨の日の旅や農作業には蓑が必需品であったわけですから、生活道具としての蓑をちりめん細工の作品に写した昔の人は、この蓑に感謝の気持ちをこめて作り上げたそうです。
蓑に限らず生活道具を作品にしたものが多いのも、このちりめん細工の大きな特徴といえます。
古作の中で日常の生活と密着した作品の多くは、作品に写すときの着眼点、特徴の捉え方もたいへん興味のあるところです。
ちりめん細工の蓑が「雨よけ」代わりになって大雨が防げるとも思えませんが、大きな被害などが出ませぬようにお祈り致しております。

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