ちりめん細工・高砂(たかさご)

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最近の若い方はご存じないかもしれませんが、かつては結婚式披露宴の定番、♪高砂やこの浦舟に帆をあげて♪、というお能の作品「高砂」の一節です。
どこのお家にもこの謡いが得意な長老がおられ、宴もたけなわになると長寿と夫婦円満そして健康を祈り、新婚の門出を祝ったまことにおめでたい謡曲をうなり出すのが恒のこと。

 

そしてちりめん細工の高砂は、人の世を言祝ぐたいへんめでたい能の主人公、シテ:翁とツレ:嫗を題材にした作品です。

 

能や神楽、舞などの中に登場する装束や道具とそのストーリーは、ちりめん細工の創作には欠かせないヒントを含んでいて、この世界にも応用、転用がうまくなされています。

 

 

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ちりめん細工・鶴亀袋

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いつの間にやら11月も三分の一近くが過ぎ、そろそろお正月の声も聞かれるようになって来ました。
この時期になると決まっておめでたい作品が紹介したくなり、この鶴亀袋などはその代表と言って良いのではないでしょうか。

 

古来より不老長寿は人間にとっての最大の夢。鶴は千年、亀は万年といわれているように、長寿とされる代表たる生き物です。
おめでたい時にはこういった作品を飾って長寿健康を祈るのが、日本の昔からの伝統となっていて、ちりめん細工の世界でも例外ではありません。
お正月などおめでたい時のお飾りには、最高の作品の一つといえます。

 

 

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ちりめん細工・指貫

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お干菓子のようにきれいに箱に並べられたのは、ちりめん細工の指貫です。
指貫の布の部分はちりめんの耳の部分を使い、芯はたぶんボール紙を使ってあると思います。

 

材料をこういうふうに使うことができると、とにかく小さな端切れでも捨てることができません。
そもそもちりめん細工の生い立ち自体が、端布の有効活用にあったわけですから、これぞ究極のちりめん細工ということができそうです。

 

いろいろな指貫を揃えて気分によって使い分けるのも、これまたちりめん細工作品制作の醍醐味というものでしょう。
もっとも最近は運針そのものをする機会がなくなっているとも聞きますから、そうなると指貫そのものが必需品ではなくなっているかもしれません。

 

 

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ちりめん細工・六角箱

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六角形の小箱に引き出しのついたお細工物(ちりめん細工)の小物入れです。
箱の上と側面には椿の花がつまみ細工であしらわれています。

 

もともとは小さな物を入れる実用的な小箱として使われていたと思いますが、今の時代には引き出しに小さな物を入れて、お飾りにするのもいいかもしれません。
使って良し飾ってまた良し。ちりめん細工はまさに「用と美」を兼ね備えた、江戸時代から続く日本の伝統手芸です。

 

 

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ちりめん細工・傘福

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このあたりも木々の色づきが始まり、季節は本格的な秋の色あいに向かって進み始めています。

 

この傘福は秋を主題にしたもので、柿やどんぐり、イチョウの葉に加えて、菊の袋も仲間入りしています。
そして小さなくくり猿は、何かの木の実をイメージしているのでしょうか。

 

まさに代表的な秋の自然を凝縮した、この時期ならではのお飾りということができる作品です。
秋の自然の色合い、雰囲気が、見事に伝わってきます。

 

 

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新ブログに移行後、平成26年6月14日以前の投稿に不具合が生じております。ご容赦をお願い申し上げます。
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