ちりめん細工・唐人人形
もともと唐人とは唐の国から渡ってきた人の意味ですが、時が経るに連れて大陸(中国、韓国)から渡ってきた人の総称になってきました。
初めて目にした異国の人の姿や服装は、日本人にとって大きな驚きを持って迎えられたに違いありません。
15世紀末頃には、南蛮人、紅毛人と言われるヨーロッパの人たちもわが国に渡って来るようになりました。
しかし目にする機会の多い異国人は、やっぱり数の多い唐人だったようで、唐人をモデルに作られた人形が多いのもそのせいかもしれません。
異国の人の顔や髪型から衣装に至るまで、実に良くその特徴を捉えて作られた作品です。
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ちりめん細工・菊袋のつるし飾り
観賞用の菊は古くから愛好家の手によって改良され、今では色々な種類の花が咲き揃うようになってきました。
古くから作られてきたちりめん細工の菊袋も、花と同じように花弁の形を変えたり、全体の形の捉え方も含めると、これまた沢山の種類が作られてきました。
このつるし飾りには、花弁が中央に向かって盛り上がったようになる、ボリューム満点の「厚物」と言われる菊を模した作品と蕾が取り付けられています。
花弁や花の形だけでなく、その色も多種多様な菊の花は、ちりめん細工の題材にはピッタリかもしれません。
10月ころからのお家のお飾りには、季節感もたっぷりのつるし飾りが活躍することと思います。
拡大した写真も加えます。
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ちりめん細工・這い子人形袋
ちりめん細工作品の中でも、もっとも人気の高い作品の一つ。古作の這い子人形には、大きく分けると三種類のものがあります。
これはお人形の形をして背中の部分が袋になった、もっとも基本的な作品です。
這い這いする小さな子供の仕草がいかにも可愛らしく表現されていて、見ていると気持ちも「ほっこり」してきます。
作る人に聞いてみると、工夫一つで同じ型紙からとは思えないような、様々な表情を作り出すことができるそうです。
足をピンと跳ね上げたり、手の置き方一つにしても、さらにはお顔の表情なども、同じ作品でも変化があって見る者の心を惹き付けます。
人気の高い所以が良く分かります。
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ちりめん細工・柿袋
秋を迎えて柿がたくさんお店に似並び始めました。
ちりめん細工の柿袋の左側には、小さなくくり猿が乗っています。なにかのおまじないでしょうか。
子どもの頃から近くに生えている柿の実は、その殆どが渋柿だと教えられてきましたが、まったくその通りです。
うっかり食べようものならその渋さには、口の中がゆがんでしまいそうです。保証つきの甘柿以外は、口にしないほうが身のためです。
さてこの柿袋、右側はいくぶん熟した柿に見受けられますが、それより更に右側の柿は干からびた感じに出来上がっています。
この柿袋の作者はいったい何を考えて作ったのでしょうか。まことに興味深いところですね。
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ちりめん細工・市松袋と風船の吊るし飾り
小さな市松の巾着と風船が下がったつるし飾りです。
小さくてもこうして一本の紐に7個を下げると、1メートルくらいの高さになって、写真で見るよりはずっと迫力があります。
いつも申し上げているように、古作を見る限りにおいては、下げるものが決まっているわけではありません。
しかし何らかの願いを込めて作られてきたつるし飾りですから、この作品にはいったいどんな願いが込められているのでしょうか。
ちりめん細工の作品鑑賞は興味が尽きません。
少し拡大した写真も加えます。
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