ちりめん細工・茶壷巾着
すでに梅雨入りした地方もあって、このあたりでもだんだんジメジメした日が続くようになってきました。
鬱陶しいこの時期にも、弊社の無地ちりめんや組紐をご注文いただけるところを見ると、皆様せっせっと作品作りに励んでおられるようで、何より喜ばしい限りです。
さてこの茶壷巾着、古くから作られてきた古作の一つですが、一般的な「茶壷」の形から連想するには少し無理があります。
この作品を最初に考えた人は、口が小さく上部が膨らんで、そして底にかけてなだらかに細くなっていく茶壷の特徴を、うまく捕らえてデザインしたと考えられます。
茶壷の形を曲線を主にした具象的な形に置き換えても、あまり面白い形の作品にはなりそうもありません。
曲線を直線でうまく表現して、むしろ「これは何だろう」と思わせたほうが、より作品の奥深さを出すことができると考えたのでしょう。
いずれにしても私の単純な頭ではとても考え付くことのできない、特別な創作力を持っておられたに違いありません。
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