ちりめん細工・糸菊袋
秋も深まりあちらこちらから菊の話題も聞こえてくる季節になりました。
菊の花言葉は「高貴」。もちろん天皇家の家紋にも使われている、日本を代表する花の一つです。
菊は、江戸時代より栽培が流行し始め、現在に至るまで品種の改良と共に、その鉢植えの見事さを競う愛好家が多いことでも群を抜いています。
この袋は「糸菊袋」と名づけましたが、愛好家の人々の間では「管物」(くだもの)といわれたり、また「乱菊」と呼ぶこともあると聞いています。
もっとも一般的には乱菊という言葉は着物などの文様のことで、菊の種類を表すものではなさそうですが。(どうでもいい話で失礼)
でも糸菊袋と呼ぶよりはむしろ「乱菊袋」と呼んだほうが、よりいっそうこの袋の雰囲気が伝わるかもしれません。
ただし「管物袋」と言ってしまうと、何やら果物の袋に思ってしまいそうですね。
いずれにしてもこの作品は丁寧なつくりと共に、細い管状の花弁のしなやかで優雅な姿を、余すところなく伝えてくれる作品です。
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ちりめん細工・手つなぎ人形袋
古作の中でも人気の高い手つなぎ人形袋袋です。
今までにも古作を含め沢山の作品を拝見してきましたが、同じような形をしていても少しオリジナルな部分が加わったりして、とても変化の多い作品の一つです。
この作品、頭と袋の部分の大きさのバランスが難しく、バランスが狂う何となく不安定な作品になってしまうような感じがします。
もっとも古作を含めてたくさん作品を見ているうちに、見る人作る人によってそのバランスも違ってくるようで、だんだん気にならなくなってしまいました。
個人的には頭の部分が少し大きめのほうが、より可愛らしく見えたりするのですが、それも見る時によって違いますから、余りあてになりません。
男の子と女の子が手をつないだようになった姿は、とても愛くるしく可愛らしいですね。
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ちりめん細工・松かさ袋
「まつかさ」(まつぼっくり、松ぼくり)を模した作品です。古作にも多く見受けることができます。
まつかさの鱗片を四角形で作り、下向きに下がる三角のヒダの部分を鱗片の先端に見立てた姿は、開いた状態のまつかさの特徴を実にうまく捉えています。
いつも申しあげているように、ちりめん細工古作を最初に考え出した人は、その観察力と作品に写すアイデアを見事にマッチさせています。
一つの作品を作り出すことは私が考えている以上に、物を見る目から始まって、それをいかにうまく作品に取り入れるかという智恵と技術が必要で、たいへんな作業の課程を経ることが必要なのかもしれません。
大きさも大小まちまちで実用、お飾りにもぴったり。派手な色合いからシックな彩のものまで、見た目も楽しませてくれる松かさ袋です。
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ちりめん細工・きつね袋
古作にもたくさん見ることのできる、キツネをモチーフにしたちりめん細工の作品。
どれも目が優しく薄く描かれていて、普段私たちが考えているキツネのイメージとは少し違った感じがします。
そして耳もどちらかというと垂れているものが多く、ピンと立ったものを余り見かけません。優しい雰囲気を持っています。
キツネを妖怪や精霊と考える国は多くあるようですが、わが国では文化や信仰の中に密接に関わり、いたずら好きの動物とらえられる反面、人々の信仰の中にも生きている不思議な動物です。
そして食べ物に始まっての日本中の民話や俗言の中にも現れ、文学や歌舞伎、狂言にまで登場するキツネは、日本人と切っても切れない縁と親しみがあるんですね。
ちりめん細工のきつね袋もそんな環境から生まれてきたことを考えると、優しくおっとりした表情であるのも、何となく納得できるかもしれません。
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