ちりめん細工・つまみ細工の花手まり

ちりめん細工・つまみ細工の花手まり

今年の松阪ちりめんお細工物の会作品展に発表された、つまみ細工の花てまりです。
お稽古用のものとは花びらの様子が少し違っていますので、つまみ細工にもいろいろな手法があるのでしょう。

この作品もまた花びらの数が多いので、つくるまでには根気と時間との戦いのように思われます。

「手鞠」には、糸を巻いたもの、ちりめんなどを貼り付けたものなど、たくさんの種類があって、全国的にもその地方特有の手法で作られた手毬がたくさん存在しています。
そして一般的に
「手鞠」花手まり」と呼ばれることも多く、その用途はお飾りにとどまらず、手にとって遊ぶ玩具としての役割も担っています。

ところがこのつまみ細工でつくられた花手まりは、遊びに使っているとすぐに痛んでしまいそうですから、どちらかというとお飾りにされてきたものと思われます。
正確には
「花手まりのつるし飾り」と呼んだほうがいいのかもしれません。



てまりの部分だけ拡大して掲載しておきます。

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ちりめん細工・子供奴巾着(こどもやっこ巾着)

ちりめん細工・子供奴巾着

ちりめん細工の子供奴巾着は、直径が15cmのほどの大きさで、裏側にはちゃんと物を入れる袋が付いています。
たぶんお子さんのお守り袋などを入れたものと思われます。

奴といえば、私だって知っていることがたくさんあります。
参勤交代の折、あの毛槍をもって独特の装束をまとった家来がそうですね。

もともとは武家の家僕のことをさした言葉ですが、この「やっこ(奴)」と言う言葉がつけられた言葉もまた多いのです。
たとえば
「冷やっこ」「やっこ凧」、そして花街の芸者さんにも「○○奴」などなど。
そして三人称で他人をさして、「やっこさんは・・・・」という言い方もします。

ところでなぜ冷やっこと呼ぶか知っていますか?
やっこの装束には四角い家紋(釘抜き紋という)が付いています。
冷たい豆腐を四角く切った料理が、「冷やっこ」と呼ばれるようになったそうですよ。

いろいろお話をしだすと長くなりますのでやめておきます。

子供奴巾着を考え出した武家の女性は、まだ幼い家僕の後姿がとってもかわいらしかったので、それをちりめん細工の作品に映したそうです。
なんとなくわかるような気がします。

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ちりめん細工・アジサイ袋(紫陽花袋)

ちりめん細工・アジサイ袋

ちりめん細工のあじさい袋は、直径が15cm弱の大きさで、ちゃんと物も入る袋になっています。
この作品は「松阪ちりめんお細工物の会」の教室のお稽古でつくる作品ですが、一辺が2cm正方形の布を、何と264枚もつなぎ合わせるそうです。

私などは話を聞いただけで気が遠くなって、逃げ出しそうな作業量ですが、この作品を作られた方は、短時間のうちに5つも縫い上げられたそうな。
その根気と熱意には、まったく頭が下がります。

今年は天候不順で寒い日が多いと言うのに、自然の営みは着々と進み、本物のあじさいのつぼみも膨らみ始めました。
カラッと晴れた日のあじさいもまた素敵ですが、しとしと雨の降る日のあじさいは、いやな梅雨時の空気も払いのけてくれるほどの淡い色合で、とてもいい雰囲気を持っています。

うっとうしい梅雨の時期に、少しでも気分を和ませてくれるあじさい。
皆様も花を愛でるだけでなく、ちりめん細工のあじさいをつくって、お部屋の飾りにされたらいかがでしょうか。

エッ! つくる手間を考えただけでもうっとうしくなるですって。
まあそんなことをおっしゃらずに、雨の日などおうちで過ごす時にでも、ぜひつくってくださいな。
出来上がったときには、きっと気分が爽快になること請け合いですよ!
(笑)

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ちりめん細工・薔薇袋(バラ袋)

ちりめん細工・薔薇袋

初夏が近づいてくると、公園などでは美しいバラの花が見られるようになって来ました。

ちりめん細工のばら袋は直径20cmほどの大きさで、巾着としての実用も兼ねる大きさです。
ばら袋といっても、結構いろいろな形のものがあるそうで、この作品はかなり複雑な仕組みで作られています。

よく見るとバラの花をうまく作品に模していて、本物のバラの花が寄り集まっているように見えます。
いつもの通りどうやって作っていくのか、私には良くわかりません。
ただバラの花が咲き揃った雰囲気が、ほんとうにうまく表現されていると思いませんか?

バラの花言葉には「愛」「美」とかが基本にあるそうですが、色によってもさまざまな意味合いがあるようで、私にはなかなか覚えられそうもありません。
いずれにしても豪華絢爛という言葉が似合う花ですが、野辺に咲く5枚花弁のノイバラの花も、また清楚で素敵な雰囲気を持っています。

お部屋に飾るとかなり存在感もあって、急に明るい雰囲気が漂ってきそうなばら袋です。

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ちりめん細工・ボタン袋(牡丹袋)

ちりめん細工・ボタン袋

このところやっと暖かくなってきましたが、今の時期は牡丹の花の真っ盛り。
まさに大輪の花という言葉がピッタリです。

ちりめん細工のぼたん袋は、直径が20cmほどでかなり大きな作品です。
花芯の部分が袋になっていて、ちゃんと物を入れることが出来ます。
作品の大きさに比べて袋の部分はかなり小さく、最初につくった人はいったい何を入れたのでしょうか。

ところで本物の牡丹の花は大きくて存在感がありますが、つぼみがつき始めてからの「見頃」はいったいいつごろなのでしょう。
つぼみから開ききってしまうまでに、あまり時間のかからないものもあり、一番美しいと思われる咲き頃加減はいつか、ということはなかなか難しいですね。

もっとも個人的な好みの問題もありますから、一概にどの時期がいいということは一口には語れません。
まあ私などは花をめでるなどという風流の心を持ち合わせておりませんが、牡丹の花に関しては、つぼみが少し口をあけ始めた頃が好きですね。

世間はゴールデンウィークの真っ最中。
さて皆様方は何をしてお楽しみでしょうか。

ちりめん細工のお稽古もお忘れなく!(笑)

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