熊手といえば、東京浅草酉の市の縁起物。
そして今、二の酉の期間中とあって、浅草は普段にもまして賑わっていることと思います。
さて熊手はもともと農作業に使う道具だということで、穀物などを「掻きこむ」、「はき込む」ための道具ですが、その言葉の意味を縁起物に託したのだそうです。
もともとは酉の市で売られているような絢爛豪華なものではなく、熊手にお札が付いた「お守り」のようなものであったとのこと。
それにしても酉の市で見る熊手は、まあこれだけ縁起物や福を呼び込むと言われるものを、山盛りに取り付けたものと感心します。
いつの時代にも、人は縁起の良いものや福をもたらすものへの関心は、おおいに喜ばれるものに集まっていることに間違いはありません。
話は変わってこの「熊手」、地方によっては「さらい」とも呼びます。
三重松阪でも多くの人は、熊手とは言わずさらいと呼びます。
「さらい」の意味合いは、穀物や落ち葉を一度にさらう(はき込む、掻きこむ)道具と言うことですが、面白いのは呼び名が違ってもその役割の意味は同じと言うこと。
形状と役割が同じでその呼び名が地方によって違うと言うのは、まったく不思議なことだとは思いませんか?
形状からすると「熊手」という名称もうなずけるのですが、役割からすると、「さらい」のほうが何やらしっくりいくと思うのですが…..。
熊手を研究されていらっしゃる方で、ご存知の方がありましたら、是非にご教授をお願いいたします。
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