レトロ フォーカス・・・
何となくいい響きを持った言葉です。
大正から昭和の初期にかけて、このように趣味の世界でちりめん細工の写真を取られた方は、よほど裕福なおうちの方だったのでしょうか。
と、思わせるような古い写真に見えますが、最近撮影したものです。
画像ソフトでセピア調にしただけで、あとはまったく触っていません。
そうです、何となくこの写真を見て、「レトロフォーカス」という言葉が頭に浮かんできました。
実はこんな言葉が本当にあるのかどうか分からないまま、今まで「勝手に」使ってきました。
ブログを書くに当たって、ウソは書けません。
早速検索エンジンで調べたところ、ありました、ありました。
何とこの言葉、登録商標になっているとのことです。
フランスのPierre Angenieux(ピエール・アンジェニュー)が新しく開発した映画用レンズは、それまでにない構造で、「レトロ」は「後ろへ」という意味が主たる銘銘の根拠のようです。
残念ながら私が創造した、「古い」「オールドな」と言う意味ではなかったのです。
これがもとの写真です。
何のことはない、学生時代使っていたレンズが出てきたので、それをデジタルカメラにつけて撮影しました。
今までかなりシャープな写真ばかりを撮ってきたので、この一見ピンボケ風写真は、きわめて新鮮な雰囲気に思えました。
昔の時代の古い布を今によみがえらせたい、と考えて始めたちりめん細工と、この写真を撮影したレンズが40数年前のものであることを考えると、両方とも見事に今の時代によみがえってくれたのです。
嬉しかったですね。
皆さんも自分のまわりの古い道具類を、何とか今の時代に生かす方法を考えてみてください。
ちなみにアンジェニューのレンズで撮影した写真も、独特なソフトタッチの写りになるそうで、そういった意味ではたまたま私が想像した「レトロ」と共通した意味合いを持っているようです。