残念ながらおまんじゅうではありません。針山です。
これはちりめん細工の「針山」です。
最近ではお裁縫を習われるお嬢さんが、ほとんどいらっしゃらなくなってしまいましたが、むかぁ?し、昔は、若い娘さんたちが裁縫のお稽古の合間の楽しみに、こんなものを作っていらっしゃいました。
実はこのおまんじゅうに見える針山も、ちりめん細工(ちりめんお細工物)の技法の中でも、大切な部分が含まれています。
それは上のほうに見える星型の部分です。
よく写真を見ていただくと、中心に近くなるほど「しわ」がよっています。「いせこみ」といって、特定の部分だけをふっくらと見せるための技法です。
この技法を使ってつくられた代表的な作品は、またの機会に改めてご紹介します。
このようにちりめん細工には、ふと見逃すようなところに、日本の手芸とお裁縫の技術が凝縮されています。